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戦後尾張の茶碗展 大石浩士コレクション
平成29年9月3日〜12月3日(金・土・日開館展示)
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戦後尾張の茶碗

 前回2010年に「近代尾張の茶碗展」を開催させていただきました。これは江戸時代末期から大東亜戦争までの江戸、明治、大正、昭和初期の作品を展示させていただきましたが、今回はその後の続編で「戦後尾張の茶碗展」と題しまして、明治生まれで主に昭和の中後期に活躍した作家などの作品を展示いたします。

陶芸界における絶頂期

 この時代は戦後の高度成長期であり、日本全体が活気に満ち溢れ国民全体が明るい未来を思い描けた時代でした。当然陶芸界においても多くの作家が生まれ、その恩恵を享受しておりました。作家は先生と持ち上げられ、百貨店などで個展を開けば高額な値段で飛ぶように売れていたと聞きます。文化勲章、人間国宝、芸術院会員など箔がつけば今では想像もできない程の名誉名声等が与えられたことでしょう。バブル崩壊に至るまでのこの期間は陶芸界において有史以来最高の絶頂期と言っても過言で無いように思います。

一流作家比肩の「その他陶芸家」を紹介

 さて、この時代の寵児と言えば永仁の壼事件で有名な加藤唐九郎ですが、尾張には彼以外にも数多くの作家が瀬戸、常滑を中心に活動しておりました。今回は明治生まれとの限定から割愛しましたが、瀬戸の御三家と言われた加藤舜陶、鈴木青々、河本五郎、更には加藤唐九郎に「俺より上手い」と言わしめた加藤宇助、常滑の人間国宝山田常山などなどご紹介したい作家は数多くおります。これらはまたの機会に譲ると共に加藤唐九郎作品は一流美術館でご覧になっていただきたく存じます。今回はその他多くの陶芸家、茶人、画家、文化人が、技術の伝承だけでなく多種多様な焼き物に挑戦し奮闘していた事を、前回と同じく共蓋と共にご紹介させていただければと思います。

昭和の香り

 平成も優に四半世紀余。「昭和は遠くになりにけり」と云われ始めた現在、焼物ファンに昭和の香り・面影など郷愁に浸り懐かしさを感じ楽しんでいただければ幸いに存じます。

 

謝辞

 最後にこの展示会にご協力いただきました荒木集成館に心より感謝いたします。詳細

荒木集成館の概要 〜地元の歴史・文化がわかるコレクション館〜

荒木集成館

 荒木集成館は、集成館という名があらわすように、考古を中心としたあらゆる収集品(コレクション)を展示・紹介する博物館です。

 1952(昭和27年)、中学教師だった荒木実は、生徒の拾った一片の土器をきっかけに考古学の研究をはじめました。そして多くの遺跡の発掘調査に参加し研究を続け、1970(昭和45)年10月31日、名古屋市千種区に自らの力でミニ博物館「荒木集成館」を設立しました。

 その後、1978(昭和53)年12月14日、天白区に財団法人荒木集成館として移転。そして平成25年12月3日付けで荒木集成館は「財団法人」から「公益財団法人」になりました。

 二階の常設展示室では、土器や石器などの考古資料を時代ごとに展示しています。特に荒木自身が発掘・調査研究を行ってきた「東山古窯址群」と呼ばれている昭和区・千種区・天白区の遺跡からの出土品が、展示の中核となっています。

 一階の展示室では、化石・陶磁器などジャンルを問わず、さまざまな展示会が行われています。ここは、一般の収集家や研究者の方々の長年の成果を発表する場となっています。当館が収蔵する江戸時代から昭和にかけて数多く焼かれていた名古屋のやきもの展示も定期的に行っています。