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生命誕生から人類まで
平成31年1月19日(土)〜4月7日(金・土・日開館展示)
牧口貴久

1 第一次化石ブームから半世紀

日本においで一般に「化石」というものが認知され始めたのは1968年のフタバスズキリュウ発見当事であったと思います。その後に化石ブームが起きてあれからすでに50年、半世紀のときが流れました。その少し前には市民が参加する野尻湖発掘調査が始まり、昨年も第22次調査が行われて57年目を迎えたという報道がありました。日本で一つの発掘調査がこれだけ長く続いていることは素直な驚きです。この第一次化石ブームは、恐竜展や化石展を各地で開催する呼び水になりましたが、テレビのウルトラマンなどの影響もあり「怪獣」と「恐竜」の区別がつかないような認知度の中で開催されていたのを思い出します。そんなプームの中でも一般の書物には化石関係のものはほとんどなく、この地方で45年前に発刊された化石風土記(1974)は異彩を放っていました。

 1987年にNHKが「地球大紀行」を12回シリーズで放映し「地球の歴史」に関心が高まりだしたところに、90年代初めの世界的な新種恐竜プーム、引き続きジュラシックパーク公開が拍車を掛け、日本でも平成の恐竜ブームが起こりました。報道も「化石ニュース」を取り扱う場面が増え、その後は「恐竜」、「化石」、「地球史」が市民権を得て、テレビではNHKが「生命40億年はるかな旅」「地球大進化」「生命大躍進」をはじめとした番組を放映し展示会を開催、昨年も「地球事変シリーズ」や「人類誕生シリーズ」がブームを起こしました。平成の時代は、全国のイベントや博物館では恐竜博や地元の地史を中心とした化石展が盛んに開催され現在も世間の関心は継続しているようです。きっかけとなった昭和化石の象徴「フタバスズキリュウ」は平成18年(2006年)にやっと新種と認められて記載されました。

 インターネットの発展とともに情報量は格段と増し、書店には次々と地球史や生命史、古生物関連の普及書が並ぶ時代になったことは、私たちにとっては喜ばしい限りです。

2 荒木集成館での平成最後の展示会

「地球史・生命史」は平成の時代に飛躍的な進展がありました。その平成も間もなく元号が変わり幕を閉じようとしています。これら平成の研究成果を振り返りながら、荒木集成館での平成最後の展示会に無謀にも「生命誕生から人類まで」という壮大なテーマで臨んでみました。

 博物館のようにはいきませんが、平成に解き明かされた知見をもとに、「地球史46億年」、「生命史38億年」のテーマに、半世紀を過ごしたアマチュア個人がどこまで迫れるかにチャレンジした企画です。実物・レプリカ・模型・資料を駆使して地球や命の物語りを紐解いていきます。

 ミニ展示のため標本も小さく迫力はありませんが、地球史における平成の研究成果が少しでもお伝えできれば幸いです。ラーゲルシュテッテンの化石展示(本来なら残らないような軟体部などが保存されている保存の良い奇跡の化石)や生痕化石、生きている化石などのミニテーマ展示も行いました。

1月27日(日)13:30 説明会開催

荒木集成館

 出展者の牧口貴久氏による説明会を開催します。東海化石研究会メンバーとしても活躍される牧口貴久さん。化石に関して新たな発見できることでしょう。お待ちしております。

荒木集成館の概要 〜地元の歴史・文化がわかるコレクション館〜

荒木集成館

 荒木集成館は、集成館という名があらわすように、考古を中心としたあらゆる収集品(コレクション)を展示・紹介する博物館です。

 1952(昭和27年)、中学教師だった荒木実は、生徒の拾った一片の土器をきっかけに考古学の研究をはじめました。そして多くの遺跡の発掘調査に参加し研究を続け、1970(昭和45)年10月31日、名古屋市千種区に自らの力でミニ博物館「荒木集成館」を設立しました。

 その後、1978(昭和53)年12月14日、天白区に財団法人荒木集成館として移転。そして平成25年12月3日付けで荒木集成館は「財団法人」から「公益財団法人」になりました。

 二階の常設展示室では、土器や石器などの考古資料を時代ごとに展示しています。特に荒木自身が発掘・調査研究を行ってきた「東山古窯址群」と呼ばれている昭和区・千種区・天白区の遺跡からの出土品が、展示の中核となっています。

 一階の展示室では、化石・陶磁器などジャンルを問わず、さまざまな展示会が行われています。ここは、一般の収集家や研究者の方々の長年の成果を発表する場となっています。当館が収蔵する江戸時代から昭和にかけて数多く焼かれていた名古屋のやきもの展示も定期的に行っています。

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