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No.236 染付皿展 荒木集成館収集品
令和2年6月5日~8月9日(金・土・日開館展示)
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染付皿の魅力

 明快で爽やかな焼物の「染付(そめつけ)」は、日本人の趣向に合い愛好されてきた。染付とは、素地の白地に「呉須(ごす)」で下絵付けをし、その上から透明な釉をかけて焼成し、青色に発色させた焼物をいう。

 中国では宋の時代からはじまり、元代に盛んになったという。そして明代に釉色・成形の精巧さが完成されたといわれている。明末の景徳鎮で焼かれた粗なる染付は、古染付といわれ日本人に愛好されてきた。

 朝鮮の李朝の官窯の染付は精密で清楚、民窯のものは温かく懐かしい。そして両者はそれぞれ忘れ難い美しさを持っており、近年李朝の陶磁器を愛好する日本人は多い。

 日本の伊万里焼は、瀬戸焼と共に日本を二分する代表的な窯で、秀吉の朝鮮出兵の文禄の頃から陶質の染付が焼成され、さらに李参平によって李朝風・中国調の染付が磁器により製作された。江戸時代初期の頃である。

 なお、呉須とは磁器の染付に用いる鉱物質の顔料で、酸化コバルトを主成分として鉄・マンガン・ニッケルなどを含み、還元炎により藍青色ないし紫青色に発色する。この呉須の名称は、天然に産した中国の地方名から生まれた顔料名であるという。

 こうして江戸時代は呉須によって染付の文様が描かれたが、文明開化の明治になり染付にコバルトが多用され今日に至っている。

 手描きの染付は貴重な存在となり、日用雑器の多くは型紙染付や銅版染付が主流となり、絵は丁寧・細密となり実用雑器としての特質が生かされるようになった。

 展示されている染付皿は初代館長荒木実・定子夫婦が収集した品々です。