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犬山焼徳利 百撰展 土田晃司収集品
平成25年9月13日~12月8日
私が住んでいる可児市塩河は、美濃と尾張の国境の犬山市今井の峠の近くで、収集の三原則の一つ、生産地に近いことを満たしています。美濃焼に比べて安いこと、集まる数が見込まれることも、条件を満たしています。
昭和40年代の後半から集め始めた犬山焼の徳利と盃は、今四千点近くになっています。
集めるときっとおもしろいものになるという予想は、ずばり的中し、なお年間十点近くは新顔に出会い、満足して収集の手を休めないでいます。
明治初年には一旦は途絶えた犬山焼を、禄を離れた侍達も加わって、再び花咲かせた作品は、ほとんどが無名です。美濃・瀬戸に追い付け、追い越せの気迫に満ちたこれらの作品に取り付かれ、今の物作りの世に、何とかよみ返えらせようと考えたことが、今では徳利と盃に生かされている我が身を感じます。
侍だけでなく、瓦職人も、土人形職人も、制作に加わったと伝えられています。犬山焼に込められた、これら作り手の思いをしかと味わってください。
土田晃司